何をするのかということだけではなく、いつそれをするのかということです。睡眠クロノタイプ*を理解することで、人生を最適化する方法を学びましょう。 * クロノタイプ：朝型夜型に関わる特性、体内時計のこと
睡眠と生産性の関係
何をするのかということだけではなく、いつそれをするのかということです。睡眠クロノタイプ*を理解することで、人生を最適化する方法を学びましょう。
* クロノタイプ：朝型夜型に関わる特性、体内時計のこと
まず早起き、つまり朝型の人の話をしましょう。朝型の人は、多くの人が目覚まし時計のスヌーズボタンを押して再度眠りに落ちるずっと以前に、陽が昇るころに起床し、ヨガなどの軽い運動をした後、1～2つの雑用をさっさと済ませ、子供を学校に送りだす準備をします。私たちはこのような人を「非常に生産性が高いタイプ」と羨み、自分も早起きができればと望みがちですが、実はその認識は誤っているのです。それはなぜでしょうか？
朝型が一番で、完璧な生産性を生み出す唯一のモデルだという考えはもはや神話にすぎません。午後２時に襲われる毎日の身体の不調はカフェイン不足からくるものではなく、また夜遅い時間まで働くことは、決して仕事を先延ばしにしたいからという理由でもありません。
私たちは、それぞれ独自の体内時計が組み込まれているのです。
自分のエネルギーレベルが1日の中でどの時間帯に最も上昇するかは、自身の睡眠クロノタイプに大きく依存します。クロノタイプが、あなたが朝型か夜型か、または午後型なのかを決定します。すべては遺伝子に行き着き、それらが睡眠の傾向を指し示しているのです。PER3遺伝子が長いと、1日を気分よく過ごすためにより多くの睡眠時間を必要とする早起きタイプになります。逆にPER3遺伝子が短い人は、夜更かしを好み、睡眠時間が少なくても支障がないタイプです。
ではクロノタイプを意識することはなぜ重要なのでしょうか？クロノタイプは1日の中で、重要な決定を下したり、大きな仕事に取り組んだり、そして運動するのに最適な時刻を決定します。もちろん、予定に合わせて自ら睡眠・覚醒サイクルを変更することもできますが、遺伝子に抗うことは困難なため、パフォーマンスの質が低下する可能性があります。午後の不調や眠気に何度襲われてもあまり気にしないでください。重要なのは、自分の睡眠クロノタイプを理解すること、つまりあなたの人生と日々の生活を最適化することです。
自分の中の動物性を解放する
では、どうしたらクロノタイプがわかるのでしょうか？「The Power of When」の著者であり、睡眠の専門医であるマイケル・ブレウス博士によると、クロノタイプは動物になぞらえた4つのタイプに分類されるそうです。その種類とは、イルカ、ライオン、クマ、オオカミの4種で、誰もがこの中のどれかに該当すると述べています。この診断クイズに答えて、自分がどのタイプであるか確認してみましょう。そして日々の生活ルーティーンを最適にする方法を下記でチェックしてください。
ライオン（Lion）：
世界中の多くの人々がまだ寝ている間、夜明けとともに起きても、すぐ身体を動かすことができ、メールの返信や、仕事にもすぐに取り組めるようであれば、あなたはライオンタイプです。ライオンは人口のおよそ15～20％を占めるといわれていて、一般にタイプAと呼ばれる性格特性を持っています。ライオンタイプは、しばしば人との付き合いで問題を抱えがちです。なぜなら、夜の飲み会や会合の時間には、すでに家に帰宅して、就寝していたりするからです。ライオンにとって重要なのは、大切な用事を早々と済ませ、一日の終わりに精神的ストレスを溜めないようにすることです。ライオンタイプの人にとって、運動するのに最適な時間は早朝5:30amです。
クマ（Bear）：
クマのタイプの人は、毎朝規則正しい時間に起床し、午前中にエネルギーが高まって本調子となりますが、午後半ば頃に生産性が低下する傾向があります。「身に覚えがある」と感じるのはあなただけではありません。なぜならほとんどの人がこのクマタイプに分類されるからです。クマタイプの人は、非常に友好的であるといわれています。彼らの1日のスケジュールは社会規範に最もマッチしています。運動は、朝7:30am頃か、お昼の12:30pm頃が適しています。
オオカミ（Wolf）：
オオカミはその名の通り、夜行性です。世界中がすでに寝静まっている中、生産的に活動します。エネルギーは、正午から14:00頃と夕方に上昇します。オオカミタイプの人は、1人でいることを好む傾向があり、どちらかというと内向的で、クリエイティブな分野で仕事をすることが多いでしょう。非常に知的で興味深く、とても忠実な友人になる要素があります。ライオンとは異なり、通常、TO DOリストに従って組織的に動くようなことはせず、複数のタスクを往来します。一見整然とはされていませんが、最後は何事も成し遂げます。あなたがオオカミタイプなら、ミーティングは遅めの時間に設定して、仕事の大半は午後半ばや1日を終えるころに取り掛かりましょう。オオカミの運動に最適な時間は、18:30であるため、早朝に身体を動かすことは考えなくていいでしょう。
イルカ（Dolphin）：
一番少ないのがイルカタイプです。寝ている間は半分脳が起きたままで、半分寝ている状態です。イルカタイプの人は眠りが浅く、非常に知的で、不眠に苦しんでいるケースも時々見受けられます。また、不安症になる傾向があります。特に決まった睡眠ルーティーンがなかったり、その日の失敗について考えてしまいなかなか寝付けなかったり、完璧主義者の傾向がある場合は、あなたはイルカタイプでしょう。予定は、午前中半ばから午後の早い時間にスケジュールしましょう。イルカはライオンに似ており、運動するなら朝が適しています。朝7:30am頃が身体の調子が一番よい状態です。
自然な睡眠リズムで、1日をより豊かに
自身のクロノタイプについて理解が得られたら、一番自分の適したタイミングに最も有益な仕事に取り組めるよう、予定を組み立てましょう。従来の9時～5時のスケジュールは、わずかな人々にしか実用的ではありません。実際世界中の企業が、「クロノバイオロジ―（時間生物学）」の重要性を認識し始めており、現代のテクノロジーの飛躍も手伝って、従業員がそれぞれ自分に最も適したスケジュールで就業することを認める案を採用し始めています。
1日の予定をたてるとき、自身のエネルギーレベルや集中力、そして気分に注意を払ってみてください。
自然なリズムに逆らわず、最適な生活リズムで仕事がすることがカギです。早起きでなくても問題ありません。かえって午後や深夜遅くの方が効率よく仕事を進める場合もあります。上司や同僚に相談して、自分に最良なタイミングで仕事ができるよう調整してみましょう。自分にあった自然な生活サイクルに合わせてスケジュールを組むことで、生産性や幸福度が大幅に向上することでしょう。
※ 診断テストの和訳はこちら。
※ 診断クイズをすべて終えると、画面上にあなたのタイプが表示されます。
またクイズを始める前に入力したメールアドレス宛にも診断結果が届きます。
